【レポート】クラスメソッドのクラウドビジネス成功の鍵がわかる!「Unlocking Japan’s cloud potential: Strategic insights for success (sponsored by Classmethod) 」に参加しました!#AWSreInvent #CEN101
こんにちは!AWS事業本部のおつまみです。
今回はre:Invent2024のセッション「Unlocking Japan’s cloud potential: Strategic insights for success (sponsored by Classmethod)」 に参加してきたので、内容をご紹介します!
こちらのセッション、弊社代表が登壇したセッションとなります。
セッション動画
概要
タイトル
Unlocking Japan’s cloud potential: Strategic insights for success (sponsored by Classmethod)
日本のクラウドの可能性を解き放つ: 成功のための戦略的洞察(スポンサー:クラスメソッド)
概要
Japan’s market offers unique opportunities for businesses that understand its distinct demands. In this session, explore how tailored strategies can accelerate success in Japan’s cloud landscape, from navigating cultural and regulatory frameworks to capitalizing on a single-market focus. Learn how SaaS solutions are addressing Japan’s critical engineer shortage, and discover how Classmethod has leveraged AWS to support businesses in their digital transformations, delivering growth and innovation in this dynamic market. This presentation is brought to you by Classmethod, an AWS Partner.
日本市場は、その独特な需要を理解する企業にユニークな機会を提供します。 本セッションでは、文化や規制の枠組みを乗り越え、単一市場に特化した戦略を活用することで、日本のクラウドランドスケープでの成功を加速させる方法を探ります。 SaaSソリューションが日本の深刻なエンジニア不足にどのように対処しているのか、またクラスメソッドがAWSを活用してどのように企業のデジタル変革をサポートし、このダイナミックな市場で成長とイノベーションを実現しているのかをご紹介します。 本プレゼンテーションはAWSパートナーであるClassmethodがお届けします。
スピーカー
- Nobuo Takeda, General Manager, Classmethod, Inc.
- Satoshi Yokota, CEO, Classmethod
レベル
100
3行まとめ
- クラスメソッドはAWSとの15年の実績と4,000社以上の企業を抱えるクラウドインテグレータである
- 都市部集中やブランドロイヤリティなどの日本市場には特徴がある
- 日本では人材不足や保守的思考など課題があり、AWS技術とSaaSの組み合わせが重要である
セッションの内容
セッションはCaesars Forum の Content Hub(複数のセッションが同時公開されている場所)の一番奥にあるPink Screenで行われました。
セッション開始前の様子です。
ほぼ満席の状態で始まりました。
アジェンダ
アジェンダは以下の通りです。
企業紹介
まずは、弊社クラスメソッドの紹介です。
クラスメソッドは2004年にシステムインテグレーターとして設立され、8ヶ所の日本オフィスと5ヶ所の世界オフィスをもつ会社です。
日本市場の規模は600億ドルを超え、継続的に成長を続けています。
現在では4000以上の企業顧客、約1000人の従業員、50以上のSaaSアライアンスパートナーを抱えています。
本セッションの目的
セッションの目的は以下の2点です。
- 日本のクラウドインテグレーターの取り組みについて理解すること
- 日本市場に参入する際に企業が認識しておくべき事項について理解すること
まずは日本市場についての特徴です。
日本市場の特徴として、世界第5位のGDP規模を持っています。
また人口1.25億人が単一言語を使用している点が挙げられます。
そして、アメリカよりも高い都市化率とインターネット普及率を誇っています。
さらにトヨタ、ソニー、ホンダ、パナソニック、カプコン、任天堂など、世界的に有名な企業を多数有しています。特にゲーム産業はクラウドコンピューティングにとって重要で、取引量が非常に多いのが特徴です。
そこで、日本でのマーケティングには6つの利点があると述べられました。
- 単一言語の使用(日本語のみ)
- 高い都市集中(特に東京、大阪)
- 共有された文化(高コンテキスト文化)
- 顧客行動の一貫性(北海道から沖縄まで類似)
- 集中したメディア環境
- 高いブランドロイヤリティ
類似していることを好む日本人の特性だなと改めて感じました。
日本特有の文化紹介
日本の独特な文化について、いくつかの例が示されました。
- 「円(えん)」という発音が日本語で3つの意味を持つこと
- 円マーク (¥) :日本の通貨単位
- 丸 (○):円形のマーク
- 縁/円:人とのつながり、関係性
- 運転免許取得方法(自動車学校での体系的学習が必要ということ)
- 4月入学・入社の慣習
特に会計年度が4月始まりである点は、ビジネス展開において重要であることが述べられていました。
多くの企業が第4四半期(1月から4月)に予算策定を行うため、第3四半期(10月から12月)に情報を与えることを意識したアプローチが必要です。
日本のクラウド市場における主な問題
日本市場における主な課題として以下の6点が挙げられました。
- 人材不足
- 労働法制への対応
- 情報過多
- 意思決定者の技術知識不足
- 保守的な性格
- 正誤思考
人材不足に関しては、2015年から2030年にかけての予測データが示され、需要と供給のギャップが拡大していく傾向が指摘されました。
また、日本の厳格な労働保護法により、特殊なビジネスモデルとしてSIer(システムインテグレーター)の存在が重要となっています。
これらの課題に対応するため、両利きの経営(ambidexterity)が重要とされています。新規ビジネスチャンスの発見(事業開発)と、ビジネス効率の追求(既存事業の最適化)の両立が必要です。
特に効率化の部分はSaaSによって実現可能であり、人材はより創造的な業務に注力できるようになります。
しかし、SaaSの増加は情報過多という新たな課題を生み出しています。技術の選択最適化、最新技術トレンドの理解、複雑な技術の簡略化、セキュリティリスク管理など、統合的なアプローチが必要とされています。
また、顧客との対話においても特徴的な点があります。多くの場合、顧客は最初「問題ない」と答えますが、他社の事例を紹介すると「実は同じ問題を抱えている」と気づくことが多々あります。
承認プロセスも日本特有で、エンジニアからチームリーダー、マネージャー、シニアマネージャー、取締役と段階的に承認を得る必要があり、1ヶ月以上かかることもあります。
このような状況に対応するため、技術説明も工夫が必要です。従来のオンプレミスとクラウドの比較ではなく、水道インフラの例えなど、より理解しやすい説明方法を用いることが効果的です。
どのレベルのレイヤーの話をしているかを説明することも重要です。
コストについても誤った認識を与えないような説明が必要です。
また各ステークホルダーの衝突を避けるためにも、集まって会議を進める方が得策です。
できれば顔を突き合わせて議論を進めましょう。
また日本はファーストペンギンになりたがりません。
しかし、大きい企業ほど失敗を恐れずに前へ進みます。
日本市場のビジネス企業
請求書について、クレジットカードが使われることは一般的ではなく、振込が好まれます。
そして、為替の弊教により1.6倍も購入に差異が発生する時があります。
そのため、「点を追うのではなく、表面を追え」ということで短期的な大きな利益を追求するのではなく、持続可能な市場での評判を重視すべきです。
コミュニティは情報交換の場です。
最後にクラウド統合のために日本に来てください!と"縁"のメッセージを伝えました。
おわりに
今回のセッションを通じて、私たちの会社が単なるシステムインテグレーターではなく、グローバルと日本をつなぐ重要な架け橋としての役割を担っていることを、改めて認識することができました。
特に「点を追うな、表面を追え」という方針は、短期的な利益よりも持続可能な成長を重視する私たちの企業理念を端的に表現していると感じました。
ぜひ動画もご視聴ください!
最後までお読みいただきありがとうございました!
どなたかのお役に立てれば幸いです。
以上、おつまみ(@AWS11077)でした!